物語とあとがき、あとは風景とか

さてと、今日はどんなどうでもいいことを話しましょうか。笑 僕は普段人とお話をするときは、相手の話を聞くのがとても好きなので、どうも質問攻めになって自分のことはないがしろにしてしまいがちなんですが、ここでは質問する相手がいないので僕が一方的に自分の話をすることになりますね。笑

ついこないだ、池澤夏樹の『静かな大地』を読み終えました。あ、こないだブログの中で『マシアス・ギリの失脚』をチラッと出しましたが、あれも池澤夏樹さんの本です。笑 前から好きだったのですが、最近長編を読み直しています。『静かな大地』について言えば、アイヌの信仰と、明治初期の本土に住んでいた日本人によるアイヌ民族への軽視と軽蔑という歴史を一人の才ある若者の活動を複眼で見つめることによって描き出す、史実と創作を混ぜた歴史小説なのですが、まあ本当に素晴らしい本です。読み終えるのが惜しいほどに。これについては読んで欲しい気持ちが強くあるので、あまりあらすじをバラしながら僕の感想を述べるのは止めておきます。笑 気になる人は個別にお話しましょう!!笑 本のことをお話する友達、欲しいなあ〜。笑 音楽と映画の話をしてくれる人はたくさんいるのに、本と絵の話をしてくれる人はなんだか少ないので、もっと僕が興味を持っていることを発信して、誰か捕まえようと思います!笑

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それはそうと、僕は小説の最後についてる「あとがき」がすごく好きなんです。笑 物語にとても熱中して読み終わったあとに、作者や関係する人が「さて、……」なんて言ってその内容のことを話し始めて、その人なりの目論見や感想を、振り返りながら話していく、徐々に現実に戻してくれるあの感じ。ジワーッと、ゆっくりと、浸み出すように現実に戻るあの感じ。だからあえて言えば、あとがきの中であらすじを最初に説明してくるタイプのあとがきは好きではないです。笑 もう読み終わったのにまた一から説明はしなくていいってなっちゃうんです。笑 例えば、幼稚園で先生が絵本を読み聞かせしてくれた後に、「おしまい……さあ、この絵本を読んで◯◯ちゃんはどう思ったかな〜?」って言うのもとても好きです。つまり、読後感を少し引きずりながら、現実に戻っていく中でその物語を噛みしめる。そんな時間がすごく好きです。

物語という、紙に印刷された文字の判読で主観を俯瞰的に見て、ときにはリアル以上のリアルな感覚を与えてくれる第二の現実から、今自分が座っている椅子の材質とか日の高さとか、吹き抜ける風、周りの人々を自分の五感と手触りで感じるいつもの現実へと戻っていくスピードは、あとがきを読むスピードに比例しています。だから、僕は外で本を読むのが好きでもあります。現実に戻ったときに時間の流れをありありと見せてくれる外で読む本は、「本を読む」行為以外の楽しみを与えてくれます。

今日は、こんなところでどうでしょう?笑 嫌々書いているわけじゃなく、むしろ好き好んで書いているんですが、こんな内容でいいのかと不安になりますよね。笑

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