旅と日常。

ついに2年と少し住んだ家を引っ越しました!!

大阪・谷町六丁目という最高のタウンでした。

結婚して初めて2人で選んだ家。
お米を迎えた家。

hoffmaやLP Kitchenといった
最高のお店と人々に出会えた家。

家の前の大きな木の下で、
隣のおばあちゃんと何度も何度も、
ほとんど毎日話をした。

“きょうはさむいね~。”
“寒いと布団から出れないね。”
“この時期になると落ち葉がたくさんで
掃除が大変だからほどほどにしないと
キリがないね。”

“何の本を読んでるの?”
“暑いけど、この木の下は涼しいね。”

“良いお年を。”
“あけましておめでとう。
今年もよろしくね。”

おばあちゃんの娘さんと息子さんの話。
亡くなった旦那さんの話。
亡くなった旦那さんのお姉さんの話。
おばあちゃんの兄妹の話。
田舎の話。
この家の前の道がまだ舗装されていなかった時の話。
猫獲り籠に捕まった飼い猫の話。
大きな木の話。

 

始めは単なるお隣さんだったのに、
気がつけば毎日話をして
お漬物をもらったり
何かをお裾分けしたり
本を貸したり本を借りたり。

高い枝を切るのを手伝ったり
綺麗な椿を切ってもらったり。

そんなおばあちゃんは
僕たちの引っ越しが近づいてバタバタすると、
「いよいよやねぇ~、寂しくなるわ。」
って毎日言ってたんだ。

その度に、
「まだいるよ!!明日も会えるよ!!」
なんて言ってたけど、ついに
「そうだね、いよいよだね」なんてさ。

 

僕もおばあちゃんも泣きそうだった。

30歳と86歳。

正真正銘に孫とおばあちゃんぐらい

歳の離れた僕らは

紛れもなく友達だ。

お願いだから、長生きしてよね。

遠く、遠い。

今年に入って初めてのブログ。

というより、
前回のブログは2020年9月だから、
実際には4ヶ月ほど空いてしまったんだ。

この4ヶ月間で起こったたくさんのことは、
現場であるいは短い言葉でSNSを通して
共有出来ていたら嬉しい。
(急に投げやりですみません。笑)

僕がまだ言えてないことと言えば、

今年はどうやら欲しいものが
たくさんあるみたいということ。

①C Hijazが基調となった15notes以上のハンドパン
②1000坪程度の家と土地
③車
④ヤギ
⑤ニワトリ

こんなにもたくさんのモノを欲しいと
感じたのは人生で初めてだろう。

僕は持たざる幸せや
不足や不便からなる手間
みたいなものが割と好きなんだから。

ただ、これらのモノを欲しがる一方で
お金とか世間的信頼とか、
今まで避けてきたものたちが
借金取りのようにツケを払えと迫ってくる。

それが不快だとか
今までの生き方を後悔しているとかは
ないんだけど
僕自身がまだまだ
甘ったれた鼻垂れ小僧なんだなとも思う。

道端に落ちている
小さな石コロに躓くような理不尽からの
逃げ方も分からないし、

誰かが悲しんでいる時の
寄り添い方も分からない。

星の名前も花の名前も知らないし、
旅立とうとする人の送り方も分からない。

 

「願えば叶う」

それはそうなんだけど、僕は
“願えば”と”叶う”の間に横たわる膨大な
何かをまだ知らない。

 

一歩ずつなんだ。

道を間違えて、石に躓いて、
汚れた手で目を掻いて充血したり、
登山に革靴を履いちゃったりしながら、

一つずつ。

 

滑稽に見えて笑われたり、
見当違いだったりそうでなかったりする
怒りや無視にも
愛を込めてお辞儀を出来るように。

まだまだ、遠くまで歩いていける。

アートは、偉大だ。

 

喫茶店とラーメン屋

僕の一日は、ライブや練習その他人と会う用事がなければ
一日中を家の中で過ごす。

奥さんの仕事の時間に合わせたり合わせなかったりしながら不定期に起き
(僕は寝ることがとても好きだ)、
朝ごはんを作ったり作らなかったりする。
場合によっては奥さんのお弁当も作ったりする。
前の日の夜に天気を確認し、洗濯物が溜まっていたら洗濯をする。
ゴミの日には台所、リビング、水回りのゴミを集め、掃除機をかける。
家の前に出て掃き掃除をするのはもはや日課だ。

その間に愛犬に朝ごはんをあげる。
朝ごはんの器を洗い、気持ちも家もスッキリすると
愛犬と遊びながらケータイを見つめる。

ひとしきり遊びおわると、ようやく仕事をする気になる。
パソコンの電源をつけ、メールチェック、ケータイのメモに書いてある
”やる事リスト”を眺め、処理してゆく(その中には、「コーヒーを飲む」や、
「YouTubeで〇〇を見る」なども含まれている。
僕の仕事は全て義務ではないから、このようにあらゆる”やる事”が混在する)。

「ハンドパンを演奏すること」だけは呼吸のようなものなので書いていない。
(やる事リストに「呼吸をすること」と書かなければならない事態に
なることもあるのかもしれないけど。)

その中に「ジャンプを読みに行く」や「ラーメン屋に行く」が入っていると
ワクワクする。

週刊少年ジャンプは、僕の愛読書だ。
そして僕はコンビニで買うわけでもなく、
ダウンロード版を購入してスマホで見るでもなく、
必ず喫茶店に行って読むことにしている。

この時間が大切なんだ。
ホットコーヒー、時間によってはモーニング、
お昼を作り損ねた時はランチを頼んで、
タバコに火をつけてジャンプをめくる。

読み終われば棚に返して、
持ってきた本の続きを読んだり、
ブログを書き始める。
一週間のうちのほんの2時間程度。
これが僕の心の平穏を保っている。

ラーメン屋も同じだ。
ここのラーメン屋は家からも近くて、
タバコも吸えて、何よりも(申し訳ないが)繁盛店ではない。
ゆっくりとビールを飲みながら本を読んで過ごせる。

どちらのお店も、家からあまりにも近いから
トイレはあまり使ったことがない。
家を用を足してから店に向かい、
トイレに行きたくなったら家に帰る。

僕を、家から出してくれるお店たちよ。
どうか、なくならないでくれ。