カナダ旅行記⑥最後に

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最後はやっぱり、ストリートライブの話を少し。

これから言うことは『大阪でのバスキング』と『トロントでのバスキング』しかほとんど知らない僕の、只の感想です。

 

みなさんが飽きないように、関係のないカナダの思い出写真をちょくちょく入れるので、文章に興味がない人はそちらを楽しんで下さいね。笑

まず、カナダでバスキングをしていて最も僕が感動したことは、”Thank you.”って言われることがものすごく多かったことです。

 

『この場所でこの瞬間に演奏をしてくれたから、素敵な音楽を偶然聴くことが出来た』

『ただの道が、素敵な音が流れる場所になって幸せな気持ちになれた』

『毎日の営みの中で、素敵な演奏にあなたのおかげで巡り合うことが出来た』

 

誇張でも妄想でもなく、そういった意味が込められた”Thank you.”だと言えます。

そう思って、そう言える人がたくさんいるっていうのは素直に素晴らしいことだと思いました。

もう一つ、『欧米でバスキングをするとたくさんお金が入る』と言われる話について。

その理由としてよく挙げられるのが、”チップ文化”や”硬貨を直接ポケットにしまう人が多い”などです。

それらとは別に、僕が現地で感じたのは”民族多様性”でした。

ここからは、さらに僕の穿った考えかもしれないので、不快に思う人がいたらごめんなさい。

前提として、僕のいたトロントは本当に色んな人が多い。

肌の色や髪の質や顔の作りから始まって、何語が母国語か、家では何語で話すのか、自分の祖父母やその前の先祖がどこから来たのか、何を食べて育ち、何をルールやマナーとして教えられてきたのか。

 

それらが違って当たり前。

そんな社会でみんなが生活をしている。

だから彼らは、僕たち以上に、僕から見れば必要以上に『親しみを持って、細かく』他者と接する。

誤解を恐れずに、僕の思ったままの言葉で言うなら『周りの人間が何を考えているか全く分からないから、喋って相手を理解して親近感を作りに行く』感じ。

街を歩いていても電車に乗っていても、基本的には他人と無言で接触することはない。

躱すか、ぶつかったら謝る。

それは、彼らの優しさであると同時に日本で暮らす僕よりも『他者を信用出来ないのが当たり前』だからなんだと感じた。

日本に帰ってきて、街中や電車などで人と接触することや、ぶつかったりよっかかったりしてもいちいち謝ったりしないこと、ボケッとムスッとして無表情でいられることは、『他者と自分が近い環境で育ってきている』という無意識のうちの安心感があるんだ、と思った。

 

何を言いたいのかと言うと、『欧米でバスキングをするとたくさんお金が入る』理由として、彼らは僕たち以上に『誰かが突拍子もないことをするのに見慣れていて、受け入れる準備が日々の生活で無意識のうちに出来上がっている』ということを僕が感じたって話です。

誰かが表現したいこと(芸術に限らず、感情の話)を、ありのままに街中で突如発することに慣れている。

何故なら、『みんなが違って当たり前』だと本気で無意識のうちに僕ら以上に身に染みているから。

 

そんなことを思いました。

最後にもう一度言います。

これは、ただの僕の感想です。

だから、知識としては不十分だけど間違いだと言うには、僕が可哀想です。笑

では、カナダの話はここまで!!

せっかくなので、面白いぐらい自分の写真で埋めてやりました。

需要のない文章と、需要のない写真。このブログが受けない時の言い訳が完成です。笑

 

さて、日本に帰ってきたから、『ここでしか出来ないこと』をたくさんやっていきます!!

カナダ旅行記⑤アメリカの話

→”カナダ旅行記④Farmer’s Market とGrossman’s Tavern “へ

 

今回の旅では、カナダを抜け出して一週間ほどアメリカにも行きました!!

主な目的は、The Beach Boysのライブを二回観に行くことと、ニューヨークを観光すること。

 

1日目のビーチボーイズは、渋滞に巻き込まれたりオンラインチケットが発券出来なかったりとトラブルまみれで、もうライブが終わってるかもしれないと思いながら到着してホールの人に事情を説明すると、『そんなことがあったんだ。ハプニングはあるよね。』と言って、めちゃくちゃ前の方の空いている席に案内してくれました。その優しさとビーチボーイズの楽曲に泣きそうになった。

マイクラブとブルースジョンストンに握手をしてもらった。マイクラブにサインを貰った。笑

2日目は、Colombus Symphony Orchestra と一緒にやるオーケストラバージョン。

ビーチボーイズの楽曲にはオーケストラが入ったものも多いのですが、それをフル生演奏で聴けるなんて。

贅沢過ぎて幸せでした。

アルジャーディンのピックを貰った。マイクラブの下にあったセトリを貰った。笑

終演後にステージ前まで行って物欲しそうな顔をしてみるもんだ。笑

 

そしてニューヨークはね、ホントベタでごめんなさい。

メトロポリタン美術館とMoMA、ジャズバーなどを中心に、後は古着屋さんとレコード屋さんをブラブラしていました。笑

チョー楽しかったけど、ブログに書くことは少ないです。笑

 

それでもね、メトロポリタン美術館は本当にすごいよ。

『アメリカ人節操ないな~。金にモノ言わせて全部集めるじゃん。』って感じです。笑

もちろん、古今東西あらゆるモノが一箇所で観れるって意味では本当に素晴らしいし、感謝します。

置いてある美術品も、もちろん僕なんかが言うまでもなく一級品ばかり。

でもね、何だかアレだけ色々あると思い返した時に感動と笑みが同時に出てくるんです。笑

 

MoMAは、Museum of Modern Artっていうぐらいだから、『現代美術(僕の幼稚な知識で言えばアンディー・ウォーホルとか笑)ばっかりだろうな。あんまり分からないけど行ってみよう』ぐらいの感覚でしたが、ゴッホの『星月夜』と、モネの今まで見た中で一番巨大な『睡蓮』を見る事が出来ました。

あの2つの作品。

 

チューブからそのまま捻り出したような厚塗りとクッキリとした色の違い、淡く、どこまでも淡く、”何色”とも形容し難い色と”何”とも言い難いナニカ。

あまりにも対称的だったけど、どちらも絵に込められた情熱が凄すぎた。

 

まるで、絵が『おれを通り過ぎるんじゃない。もっと見ろ。』って僕に言ってくるようでした。

作者のエネルギーは死後もメラメラと燃えていて、絵の中で確実に生き続けていた。

ジョーダンでも、比喩表現でも、ありきたりな言い回しの引用でもなく、ホントーに。

 

呼吸も、周りも忘れて一瞬で引き込まれる。

 

そしてジャズバーは、ドレスコードも何もない割とライトな所でビブラフォンのカルテットを観に行ったのですが(すごくカッコよかった)、皆さんの参考にあえて僕のオススメではないニューヨークを伝えるならば、タイムズスクエアです。

あそこはあまりにもゴチャゴチャしている。

並のゴチャゴチャじゃない。

巨大なビルが今にも僕に向かって落ちてきそうなぐらいにひしめき合っていてどこの建物も画面から様々な情報が数秒毎に更新されていてお店の名前は何でもかんでもキラキラ光っていて黄色いタクシーが止まっているかのように何台も何台も何台も動き続けていて人人人人人人人人人人人人人人人人達はあっちに行きたいこっちに行きたいここで止まって写真を撮りたいあれが見たいこれをしたい。

イライラする。

あそこにいる人達は、きっと全員初めてあの場所に来たか、よっっっっっぽどの『あそこでしか』を求めてきた人でしょう。

何気なく、何回目かのタイムズスクエアなんて、アリエナイ。笑

 

というわけで、僕の事を信じれない人は行ってもいいけど気をつけて下さい。笑

 

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カナダ旅行記④Farmer’s Market とGrossman’s Tavern

→”カナダ旅行記③Busker Permit取得へ!”へ

 

今回のカナダ遠征で、ストリートライブを15回ほどしましたが、そうではない演奏を2回させてもらいました。

 

一つ目は、トロント市内にあるTrinity Bellwoods Parkという公園で開催された”Farmer’s Market”。

地元の野菜やパンやアイスをそれぞれのテントブースで直売する、小さくて和気あいあいとした可愛いイベント。

子供と犬がたくさんいたのが嬉しかったな。

僕の演奏スタイル的に、子供と犬は目線が同じだからなんだか親近感が湧く。笑

出演のきっかけは、ストリートライブをしていたら声をかけてもらったことだったのですが、予定が合わなかったり僕の帰国日より後の話だったりで断ったものも多く、実はこういうお誘いがストリートライブをしているとちょこちょこもらえました。

 

音に合わせて踊る家族。

大学教授が生徒の論文発表を聞いているような、見定めをするような姿勢で演奏を聴いて、終わった後に拍手をしてくれた2人のおじさん(どうやら単位は落とさずに済んだみたいだ笑)。

犬は、エサ箱と間違えるのかドネーション用のハットに高い確率で鼻を近づける。

売る人も、買う人も笑顔が絶えない素敵なイベントでした。

 

二つ目は、Grossman’s Tavernというバーにて。

ここは、ステージにアンプなどの機材もあってライブハウスみたいなんだけど、壁でふんわりとバースペースとライブスペースに分かれている。

そして、演奏は基本的にオープンマイク(飛び入り)で、当日お店に来てリストに名前を書く。

セッション大歓迎。踊るも見るも、飲むも自由。

なんて素晴らしい場所なんだろう。

日本にはなかなかないよね。

僕の知る”日本”と、僕の知る”トロント”でしか比較出来ない(こういう前置きって僕多いですよね、突然だけど笑)けど、トロントにはいくつかあるみたい。

それが”外国”って意味なんだけど、日本に欲しい。

作ろう。

 

まぁそんな中で、拙い英語で自己紹介と楽器紹介をした上で30分ほど演奏をさせてもらいました!!

曲が終わるたびに聞こえる歓声と拍手。

本当に、ありがとうございました。

とても、気持ち良かったです。

観に行くのにチャージ(入場料)は不要で、気軽に飲みに行く感覚で生演奏が観れる(クオリティはその日によって様々だと思いますが笑)ので、トロントに行った際は是非一度訪れてみて下さい!!

僕は、もっと早く知っておきたかったと思うほど大好きな場所でした。

 

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カナダ旅行記③Busker Permit取得へ!

→”カナダ旅行記②VIA鉄道”へ

 

トロントという場所はカナダで一番大きな都市で、僕がこの旅で最も長い時間を過ごした場所です。

そこで現地の情報を調べつつ僕がやることは、もちろんハンドパンのストリートライブ!!

 

そんなトロントストリートライブ2日目のこと。

そして、同じくカナダ、トロントでバスキングをしたいと考えている人にとってはとても有益な情報の話。

あれは、僕がトロントに着いてから何日目かで、前日と同じイートンセンターという場所でハンドパンの演奏をしているときだった。

寒くてうるさい中でストリートライブをしていると、40分ほどで警察っぽい男性4人に囲まれたのです。笑

 

警「Busker Permit(路上演奏をトロントでするための許可証)持ってる?」

SHU「え、そんなんいるの?(←本当は事前に調べたからいることは知ってたけど、『いけるやろ』精神で取ってなかった。笑)」

警「身分証明書見せて。」

警「今回はいいけど、次見かけた時に許可証なかったら違反切符切るからね」

警「トロントはどう?(親しみはあんまりなく、問い詰められる感じで聞かれる。笑)」

SHU「めっちゃいいところ。」

警「おれも日本好きだよ。ここに行って許可証取ってきな。(カードの裏に住所を書いてもらう。)」

というやり取りがありました。

そしてこのやり取りが、演奏中よりも人が立ち止まっていた瞬間でした。笑

というわけで、その足でTorontoにある”East York Civic Centre”というトロントの市役所へ!!

↑最寄りのバス停

取り方は簡単!!

2階に行って、カウンターの人に「Busker Permitが取りたい」と言うだけです。

僕は実際に”I want to get the busker permit.”と言いました。笑

そして、名前と現在住んでいる住所と電話番号などを記入してパスポートを見せるだけ。

後は名前を呼ばれたら奥へ行き”電気は使うのか、歌は歌うのか”などを聞かれて顔写真を撮ってもらう。

そして、$45(カナダドルなので、大体¥4,000ぐらい)を払うだけ(どの程度バスキングをするのかにもよりますが、僕みたいに一ヶ月以上滞在してガムシャラにやるつもりなら、安いもんだと思います)。

このBusker Permit の素晴らしい点は、ビジタービザ(観光ビザ)でも取得可能であり、ものの30分ほどでもらえるということです。

これだけで、僕はトロント市内ならどこでも路上ライブをして良いという”許可”をせいふからもらいました。

さぁ、君もレッツトライ!!!

って感じです。笑

 

そういえば余談ですが、この旅ですでに

VIA鉄道の中で喋ったおじいさん「君はフランス語を今喋ってるのか?」

Busker Permitを取る時に話した係の女性「あなたフランス語喋れるの?発音がフランス語みたい」

と言われました。

“お前の英語モゴモゴしてるな”って意味かな?笑

 

英語、もっと上手くなろう。

 

と言うわけで、今回は内容に偏りはあるけどきっと誰かにとってものすごく必要な情報であったであろうことを願います。

 

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カナダ旅行記②VIA鉄道

→”カナダ旅行記①日本からVIA鉄道まで”へ

 

エドモントンというカナダの真ん中あたりからは、カナダを横断するVIA鉄道に乗ってトロントまで2日半の旅。

ベッドと食事付きの個室もあるけれど、値段が3倍も違うから1番安いエコノミーシート。

それでも、フットレストは付いているし食料は日本から大量に持ち込んだ。

天井がガラス張りの展望席も行けるし、談話室のような場所もある。

隣の席になったチャールズという75歳ぐらいのおじいさんは、トロントで乗り継いでさらに東のモントリオールへ行くらしい。

あの年齢で、お風呂にも入れず列車の椅子で寝泊りをする3日間の一人旅なんて、すごいよね。

いつも革靴と靴下を履いているし、彼が横になったのを見たことがない。寝るときはいつも、リラックスしてたら目を閉じていたぐらいの感じだ。

彼は、自分がピアニストだと言った。

カナダにおける移民の本を書いたが、内容が狂っていると言われて出版はされなかったとも言った。

色々な国に行ったことがあるけれど、日本には行ったことがないおじいさん。

日本人は寿司を毎日食べるのか、日本には松の木はあるのか、朝には何を食べるのか、日本人の神道とは何なのか、カナダにはよく雨が降るし土地も豊かで食べ物には困らないけど世界は飢餓に溢れている、それをどう考えているのか、日本の国土はどの程度か、大阪と東京は、東京と福島はどれくらい距離があるのか、パンやチーズは食べるのか、それらはどこで作られたものなのか、カナダ人は靴を脱がずに家の中へ行く、日本人と比べると僕らはまるで野蛮人だ、真珠湾攻撃についてどう考えているのか。

・・・エトセトラ。エトセトラ。

まるで、初めて外国人と接したみたいだった。

僕個人よりも、日本という国に興味を持った、かなり基本的で少し退屈な話だ。

仕方がない。

僕の英語力はしれてるし、彼は本も読まず、ケータイも見ず、一人でここに”いる”ことしかしないのだから。

少しだけ、隣に住む独居老人を気遣って生きている感じがした。

 

共に旅をする人たちは、ギター弾き。退屈しのぎ用に鉄道が用意している1000ピースパズル(絵柄が剥がれてピースの形でしか判別できないものが50ほどある)を熱心に埋める人。いつ非常事態になっても彼女を救えるように逃げ道を考えて様々な想定を張り巡らせているような顔をしている黒人の青年。犬の世話をしては四人がけソファを独占して眠る中年男性。パソコンでひたすら(本当にひたすら)映画を見る青年。”CANADA”と書かれたムースのパッチがついたパーカーを着た小太りで赤毛の可愛らしい20歳ぐらいの女性。僕がトイレに行く度に目があって微笑んでくれる中年の女性。自分のことはあまり話さない移動式孤独老人。

外の景色は、明るかったり暗かったり、松の木がすぐ近くに生えそろっていたり果ての見えない地平だったり、雪や氷がすべてを隠していたりその力が及ばなかったり。

 

鉄道は、何もない場所で突然1時間も止まったりするけど、その理由は誰にも分からない。

 

みんなが、到着時間について考えることをやめる。

みんなが、自分が今どこにいるのかを考えることをやめる。

閉鎖環境で有限の時が消耗されていることから目を背けて”果て”だけを想う。

 

『僕たちは死んだんだ。そして、死んだ人たちがみんな行く場所に自分たちも向かっている』と分かっているから、必要以上に干渉もせず、必要以上に焦りもしない。

それに近い空気感。

そんな列車に揺られて僕は、トロントという街に着いた。

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