【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!⑤】~ここまでのまとめ~

ではここで一度、時系列に沿って振り返ることによって、より分かりやすくしましょう!ということで、今回はここまでの4回分のまとめになります。

まず、1939年に奴隷制という人類の負の遺産を歴史的背景にして、トリニダード・トバゴ共和国で、ドラム缶をもとに「スチールパン」という楽器が作られました。

(詳しく知りたい人は【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!③】「スティールパン・スチールドラムって何?」を参考にして下さい。)

そして、そのスチールパンがインドのガタム(Ghatam)と、スイスのPANArt社で出会います。世界中を旅していた音楽家と、スチールパンを作ることで金属製楽器の可能性を感じていた職人、そこにインドにあった壺型の打楽器が加わることによってハング(Hang)という全く新しい楽器がここで2000年に誕生したのです。

(詳しく知りたい人は【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】「ハング(Hang)って何?」を参考にして下さい。)

当初、PANArt社が作ったハング(Hang)は製造方法や原理が秘密にされていましたが、2006年にPANArt社を追ったドキュメンタリー番組が放送されたことをきっかけに爆発的にメーカーが増えました。「ハング(Hang)」という名称はPANArt社が商標を取っていたので、メーカーによって「ハングドラム」「パンタム」「パンドラム」など様々でしたが、次第に「ハンドパン」という名称が一般化されてきました。そして現在もハンドパンを所有したいと思う人の数は増え続け、それに呼応するような形で世界中100を超えるメーカーがハンドパンをそれぞれ特徴を持って製造しています。

(詳しく知りたい人は【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!①】「ハンドパンって何?」を参考にして下さい。)

そのハング(Hang)あるいはハンドパンから更にインスピレーションを受けた楽器メーカーが、「ハピドラム」や「カイサドラム」と呼ばれる、よく似てはいるが別物の楽器を発明、製造しています。また、ハング(Hang)を作ったPANArt社自体は2013年にその製造を中止し、現在は「グーバル」と呼ばれるさらに新しい楽器を製造しています。

(詳しく知りたい人は【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!④】「なんか色んな名前で似たような商品があるんだけど・・・」を参考にして下さい。)

以上が歴史の順番に沿って振り返ったときの「スチールパンからハンドパンまで」の大まかな流れになります。

今日はここまでです。動画はPANArt社が現在作っているが、一般に発売をしていない「グーバル(Gubal)」から更に進化して、肩ひもをつけて演奏しながら踊ることを目的とした「Hang Bal」の演奏動画です。(ちなみに僕はこれがめちゃくちゃ欲しい!!!!!本当に本当に欲しい!!!笑)

 

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!⑥】はコチラ!!

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【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!④】

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!③】はコチラ!!

「なんか色んな名前で似たような商品があるんだけど・・・」

そうなんです。”【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】「ハング(Hang)って何?」”で紹介しましたように「ハング(Hang)」から始まったこの、わずか17年ほどの歴史の中で、実に様々な楽器が生まれました。今回はそれらをまとめて紹介したいと思います。

・スチールパン・スチールドラム

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!③】「スティールパン・スチールドラムって何?」へGO!!

・ハング(Hang)

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】「ハング(Hang)って何?」へGO!!

・ハンドパン

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!①】「ハンドパンって何?」へGO!!

・ハピドラム/金属製スリットドラム(タンドラム)

→2008年にアメリカの楽器メーカーによって製造された楽器です。音の配置や形、演奏方法や音色から察するに、ハング(Hang)あるいはハンドパンから着想を得て、それを小型化、大量生産化したものだと思います。僕自身の個人的解釈と、実際に演奏したときの感想ですが、寄せてはいるものの、やはりハンドパンはあのサイズと深み(つまり空洞の大きさ)があって初めてあそこまで幻想的でコズミックな音が出せると思っていますので、そういった意味ではやはり全く別物です。良い悪いではなく、音色も値段も全くの別物だと考えた方がいいと思います。しかし、サイズや値段の面で言えば、非常に購入しやすく、持ち運びも容易なうえ、大量生産に成功しており多くの楽器屋さんでも取り扱っているので、お持ちのパーカッションの中の一つとして加えたら面白いと思います。

 

・カイサドラム

→これは見た目がとても似ているのでハンドパンと混同されがちですが、別の楽器になります。こちらも生まれは2008年なので、ハング(Hang)あるいはハンドパンの影響を受けて作られたものと思われます。上から見た図はよく似ているのですが、上からみて分かる違いは、それぞれのTonefield(周りの凹んでいる部分)の辺りを囲むように小さな穴が開いていること。おそらく、ハンドパンの下のHoleの役割をしています。そして、下面と上面がワイヤーで固定されていて、いわば上面が宙吊りになっているようです。(僕も生で見たことがないので調べた情報のみになってしまいすみません。)そして下面は一般的には木製で、スタンドを固定するための穴や、座って演奏するときに木を差し込めるような仕様になっているようです。音色はハンドパンに近いですが、中の空洞部分での共鳴が少ないので少し軽い音になっている気がします。(動画を拝見しただけの個人的感想です。)

・タンドラム(スリットドラム)

→タン(舌)やスリット(切れ込み)という単語を使うと、ハピドラムなども入ってきてしまってややこしいのですが、一般的にタンドラム・スリットドラムと言えば木製の写真のようなものを指します(写真をパッと見たらカステラと間違えそう笑)。木箱にタン(舌)のようなスリット(切れ込み)を入れた楽器で、中は空洞になっています。音の原理は木魚などと同じで、楽器分類学に沿って言えば、ハンドパンと同じ「体鳴楽器」になります。音色としては、木製ということもあってシロフォンやマリンバ寄りではあります。しかしもちろんサイズが違うので、逆に言えばアクセントとしてシロフォン的な音を軽くパーカッションで使いたいときに便利かもしれません。
そのほか、金属製のタンドラム(スリットドラム)もあり、そちらはハピドラムやガンクドラムにことになります。

・グーバル→【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】「ハング(Hang)って何?」へGO!!

以上です!!他にも何かややこしい名称のものがあれば教えて下さい!!

 

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ハンドパン専用ネットショップ”KUROBO HANDPAN(クロボーハンドパン)”

僕はまだ、きっと、ずっと……

先週は、兵庫県養父市にある「おおやアート村BIG LABO」という所に行ってきました!

養父市の大屋町という山奥(失礼笑)にあるこの施設は、元々学校で、廃校になった場所をそのまま使って様々なジャンルの芸術家たちのために教室や部室を貸し出し、体育館を使って展示会などを行なっているという素晴らしい施設!!なんと、学校の「調理室」をそのまま使用したカフェまで!!笑 すごく懐かしくて暖かい空気なのに、そこで行われていることは新しい創造やチャレンジ!!なんて素敵な場所なんだ。

実際に、僕が会いに行った人が作業している場所には「バドミントン部」という札が貼ったままでした。笑

おおやアートビレッジBIG_LABO5おおやアートビレッジBIG_LABO6おおやアートビレッジBIG_LABO4おおやアートビレッジBIG_LABO8

会いに行ったのは「Ikuta Steelpan」という名前でスチールパンの製作とチューニングをしている生田さん!!

スチールパンとは、ハンドパンの元になったと言われている、トリニダード・トバゴで生まれた楽器で「20世紀最後にして最大の発明」のアコースティック楽器と言われています。(ハンドパンの元になったハングドラムを発明したPANart社のドキュメンタリー映像を見ると、確かに大元にはスチールパンがあったようですが、結果として全く違う理念や哲学からこの楽器が生まれたように僕は感じますが。)

そのスチールパンを一人で黙々と、山奥の廃校になって生まれ変わった施設のバドミントン部の部室で作っている生田さんに会ってきました!

生田さん作業場2生田さんチューニング3

優しくて寡黙だけどしっかりと話してくれる生田さんから、とても面白い話やためになる話をたくさん聞けたし、初めて生田さんが作ったスチールパンや、現在作製中のものなども演奏させて頂きました!!さらに、もちろん楽器としては違うものですが、通じるところもたくさんあるので僕のハンドパンも見てもらいました!!

スチールパンのことはもちろんずっと存在は知っていたし、トリニダード・トバゴで現在も開かれているスチールパンの大会の動画なども見ていて、すごく良い楽器だなとも思っていた(このスチールパンにもとても深い歴史があるので、気になる人はどうぞ調べてみて下さい)んだけど、実際に触るのは初めてで、とてもとても面白かったです。

生田スチールパン3

その僕の人生初!!スチールパン演奏動画もあるのですが、動画をここに載せることが出来なかったので、見たい方は僕のFacebookページで見て下さい!

自分が知らない楽器の知識をたくさん教えてもらって、ハンドパンという楽器の更なる奥深さを感じることが出来ました。最初にyoutubeで見たときに感じたハンドパンへの魅力は直感100%だったけれど、付き合っていくうちに、ハンドパンの哲学や理論などを教えてもらったり、僕が感じた魅力を口に出して人に伝える機会が増えていく中で、ますます「僕に合う」、「僕の現状にピッタリで」、「思い描く未来にフィットする」楽器だなと感じました。

知らないことなんてたくさんあるし、恥もいっぱいかくかもしれないけれど、よく分からない自信だけは持ったまま、これからも多くの人に魅力を伝えていきますので、よろしくお願いします!!

生田さん、貴重な体験をありがとうございました!!

SHU×生田さん2