歩いては刺激を受け、止まって消化し、”僕の形”として出て行く。うんちみたい。笑

タイトルはふざけてますが、たまには真面目にハンドパンの活動報告でも。笑

最近、実はハンドパンを背負ってちょこまかと色んな所に行って色んなことをしていました。

全然サボってないし飽きてないし、むしろやりたいこととか理想の形がクッキリと見えてきているこの頃です。

 

まずは、二日間ほど使ってハンドパンのレコーディングをしてきました!!

レコーディングということは・・・??

期待しておいて下さい。新しいPVも発表していくし、初めてのCDも作ります!!!!!

あ、なんか思ってたよりもサラッとした発表になっちゃった。笑

大阪の芸術創造館という、素晴らしい名前の素晴らしい建物でサウンドエンジニアの友人とあーだこーだ言いながら作っていました。

きっと、とても可愛くてカッコいい音源になります。

もちろん、僕の曲詩もライナーノーツとして入っている予定です。

 

あとは、11/11(土)に大阪の中津高架下にある倉庫で開催された”ハンドパンで遊ぶ会in関西&ハンドパン・アサラト・ファイヤーパフォーマンスライブ”共振””に遊びに行ってきました!!

8月末に東京で開催されたハンドパンイベントにも遊びに行っていたのですが、関西で”遊ぶ会”が開かれたのは初めて!!

たくさんのハンドパンとたくさんの奏者、たくさんのハンドパンに興味がある人が集まるとても楽しいイベントでした!!

ハンドパンの原型であるHANGを開発したPANArt社の最新作であるHang BalやHang Gedeといった、日本ではまずお目にかかれない楽器を触ったり、

見たことがない形のDing(真ん中の凸部分)を持ったハンドパンに出会ったり、

見たことがない楽器を演奏してみたり(元はアフリカの楽器で、これは自作したらしいです)、

とても刺激的でした!!

分かっていたけど、SNSだけでは限界があって、その場で初めて繋がることが出来た人もたくさんいて本当に楽しかったです!!

初めて喋るのに「SHUさんですよね?ブログたまに読んでます。」って言ってもらえたのも嬉しかったな。(「たまに」っていうのがミソですね。笑)

 

“遊ぶ会”の後に続けて開催されたライブでは、ハンドパン奏者の家原大輔さんと柏HANGさん、アサラト集団の鴨印振族、そしてパフォーマーのJonasunと、みなさんとても気持ちよかったです。

Jonasunのパフォーマンスは本当にすごかった。彼の熱意と思いがダイレクトで伝わってくる感動するパフォーマンスでした。ジャンルは違うけど負けてらんないね。

 

 

 

まだあります。笑

昨日は、兵庫県加古川市の”秘密の場所”にてthe cavesのしょうまくんと一緒にフィールドレコーディングをして遊んでいました!!

フィールドレコーディングとはその名前の通りで、車の音や風の音、人が歩く音など普通のレコーディングでは絶対に入らないように配慮する、いわゆる”雑音”すらも味方につけて全て一発撮りで丸々パッキングしちゃうレコーディングです。

僕としょうまくんが演奏をするときはいつも即興でフィーリングでやるので、そこに入っている”音”は全てその場で作られたその瞬間にしかない”音楽”です。

さて、どんな風に完成するのか僕もまだ聴いていないのですが、きっと素晴らしいものになっているでしょう。

みなさんにもいつか発表出来ると思います!!

 

 

ほら、たくさん報告出来ることがあったでしょ??笑

全部大切なんです。僕にとっては。

 

アタマツカッテカンガエルコトモ、アシウゴカシテアルクコトモ、ストリートライブスルコトモ、ブログカクコトモ、レコーディングモ、レンシュウモ、ダレカトシャベルコトモ、ヒトトアウコトモ。

 

だから僕は大切なことしかやってません。

少し時間がかかっちゃうこともあるけど、それは”必要だから”時間をかけているんです。

別に誰に言い訳しているつもりもないけど、これからどんどん面白くなっていくから、みなさん僕に期待していて下さい。

 

 

と、大見栄を張ったところで今日は終わり。笑

ライブ情報、ハンドパン店舗案内、明るい未来の話。

こんにちは!!

さて、また月曜日がやって来たということで、仕事や学校など割と鬱々とした気分の人も多いのではないでしょうか?

それでも気がつけば来週はもう10月!僕は(暗い話ではないですが)人よりも「明日死ぬかもしれない」ことを意識して生きているつもりなので、毎日が刺激的でたまりません。笑

逆に「明日死んでたまるかよ!」って思いながら惰性の日々を送っている人がいるなら、それは僕には出来ないことだから素晴らしいと思いますが。笑

 

まぁそんなことはどうでも良くて。笑

この度、

・東京 イケベ楽器 ドラムステーション渋谷 パーカッション専門フロア

・大阪 アメ村 イケベ楽器 ドラムステーション大阪プレミアム

にハンドパンを置いてもらっています!!

前回から2ヶ月弱空いてしまったのですが、ようやく再びハンドパンが楽器屋さんにありますので、興味のある方は是非お立ち寄り下さい!!

 

イケベ楽器 ドラムステーション渋谷 パーカッションフロアにはタイ産ハンドパン(G- C D E♭ G A♭ C D)を、

イケベ楽器 ドラムステーション大阪プレミアムにはインドネシア産ハンドパン(D- A C D F G A C D)

をそれぞれ置いて頂いています!!

各店舗、Twitterにて宣伝もして頂いています。ありがとうございます!!

 

そして、両店舗ともに今回からハンドパンの専用ケアオイルも取り扱って頂いてますので、「ハンドパンはもう持ってるよ」って方にも是非訪れてほしいです。

また、ハンドパンは手作りじゃないと作製出来ない繊細なつくりの楽器なので、すでに持っている人も触りにいってあげて下さい!!

きっと、音色の違いを聴くことが出来ます。

楽器は、人に演奏してもらって初めて価値を見出せるものなんです。

 

 

あ、あと9/28(木)に大阪の心斎橋にあるライブハウスVARONという場所で、僕のハンドパンの演奏があります!!

この日は友人のイベントに誘ってもらって、色んなジャンルのカッコいい人達(言い方が曖昧ですね。笑 気になる人はチラシのバンド名を自分でYouTubeで検索してみたらいいよ。笑)や、弾き語りなどの中、ハンドパン×ジェンベ×ボーカルというイケイケ編成で出演します!!

ご興味、お時間のある方は是非お気軽にご連絡ください!!

 

 

ガッツリとバンドをやっていなくても、ハンドパンやドラムでライブハウスに出演出来たり、観に行ったりするとたくさんの出会いがあって、色んな人が僕の近況を気にしてくれる。

その度に僕は自分がやっているハンドパンのこと、ストリートライブのこと、販売の話などをするんだけど、話をするたびにハンドパンのことを知っている人が増えている気がします。

僕だけの力じゃなくて、Twitterでバズった東京の人や、日々ストリートライブをしている人たちのおかげです。

ハンドパンは、センスが光ってないと、アンテナを張っていないと分からない楽器じゃない。

聞いたことがない程綺麗な倍音を響すこの楽器は、音楽や楽器に深く関わってこなかった人たちの心にもしっかりとその音色を染み込ませることの出来る楽器です。

 

この楽器を最初に発明したPANArtの”音楽”という枠組みを超えた哲学に基づいて、発展していって、”共有”や”共感”がもっと当たり前のものになっていくと僕は知っています。

どれだけ素晴らしい言葉と思想を持っていても、最後はマンパワー。

大嫌いで大好きな、隙だらけの世界にハンドパンの音色が響きますように。

 

 

あれ?なんかキモいかな??笑

まぁ、いいや。笑

大切なことを教えてくれた、あなたへ。

“この岩は何十億年も前からおれが来るのを待っていた、準備していたんだ、おれの人生は毎日のあらゆる行動がここへとつながっていた、この大地の裂け目へと”

 

「突然何だ?」って思った方もいるでしょう。

これは、ダニーボイルの映画『127時間』で主人公が言うセリフです(大体こんな感じってだけだけど)。

内容は、渓谷を1人で探検するのが趣味の主人公が、ある時岩に腕を挟まれて、道具もロクなものがない、水も食料もあまりない、腕が抜ける見込みは全くないという状況に陥ったときに、一体どんな決断を下すのか……!!

というあらすじで、岩に腕が挟まれて数日目に主人公が言ったセリフなんです。

僕はこのセリフが好きで、”運命”も”偶然”も”必然”も”タイミング”も全部言葉次第、捉え方次第で意味合いが変わるっていうことを、とてもロマンチックに表現していると思います。

 

どこかで悲しい事件が起こった”せい”で、僕はハンドパンを日本に広げることを目標に、歩むことが出来ている。

 

 

『運命とは、皮肉なものだよ。』

なんてよく聞く言葉だけど、運命はいつでもまっすぐだ。

運命はいつでも決められた時間と場所で一つの事実を(あるいはいくつかの事実を)表現しているだけだ。

あとは、それぞれの人が自分の人生をかけてそれに意味を与えていくんだ。

 

 

東京でバスキング(ストリートライブ)をしている峯モトタカオさんと大阪で会った。

誰かとの予定が合わなくなったから僕と会ってくれた。

僕は嬉しくて、興奮して、峯モトさんの演奏があまりにも上手くて、少しヘコんだ。

たくさん話を聞いて、たくさん知識を得て、知識を得るたびに自分の無知を恥じてヘコんだ。

 

大丈夫、ヘコむことが出来るんならまだやれる。

峯モトタカオさん、本当にありがとうございます。

 

 

ハンドパンの元となったHang(ハング)を発明したスイスのPANArt社が出版している本を手に入れた。目の端に見えているものを放置する自分の惰性を愛している僕が、いかに鈍感だったかを知った。

 

 

“おれが思うに、人類最大にして最強の敵は『めんどくさい』だ”と書いていたのはマンガ『グリーンヒル』だったか。

“さて、平凡なおれよ、下を向いている暇はあるのか”と書いていたのは、週刊少年ジャンプで掲載中の『ハイキュー!!』先々週号だったか。

“俺のじゃまはするな”と言って”俺は俺の死を死にたい”と言ったのはマーシーだった。

 

何だってウラとオモテがあって、捉え方次第。

『めんどくさい』と思うことこそがあらゆるものの発明の元だし、一度は下を向いたからこそ、もう一度上を向くことが出来る。

 

 

アルプスの山頂からしか見えない景色も、ビルとビルの隙間から見える小さな空も、あの人の目に映る僕の姿も、殴られて倒れたときに見えるコンクリートのデコボコも、僕は等しく好きなんだ。

 

 

 

 

 

さて、僕よ。

現状という”事実”をどう解釈する?

“崖っぷちの惰性”か、

“草原を後ろ歩き”か、

“暗闇で目隠し”か、

はたまた”昼下がりの冷や汗”か。

 

 

 

道は一緒だぜ?メガネを外してもつけてもいいんだよ。

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!④】

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!③】はコチラ!!

「なんか色んな名前で似たような商品があるんだけど・・・」

そうなんです。”【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】「ハング(Hang)って何?」”で紹介しましたように「ハング(Hang)」から始まったこの、わずか17年ほどの歴史の中で、実に様々な楽器が生まれました。今回はそれらをまとめて紹介したいと思います。

・スチールパン・スチールドラム

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!③】「スティールパン・スチールドラムって何?」へGO!!

・ハング(Hang)

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】「ハング(Hang)って何?」へGO!!

・ハンドパン

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!①】「ハンドパンって何?」へGO!!

・ハピドラム/金属製スリットドラム(タンドラム)

→2008年にアメリカの楽器メーカーによって製造された楽器です。音の配置や形、演奏方法や音色から察するに、ハング(Hang)あるいはハンドパンから着想を得て、それを小型化、大量生産化したものだと思います。僕自身の個人的解釈と、実際に演奏したときの感想ですが、寄せてはいるものの、やはりハンドパンはあのサイズと深み(つまり空洞の大きさ)があって初めてあそこまで幻想的でコズミックな音が出せると思っていますので、そういった意味ではやはり全く別物です。良い悪いではなく、音色も値段も全くの別物だと考えた方がいいと思います。しかし、サイズや値段の面で言えば、非常に購入しやすく、持ち運びも容易なうえ、大量生産に成功しており多くの楽器屋さんでも取り扱っているので、お持ちのパーカッションの中の一つとして加えたら面白いと思います。

 

・カイサドラム

→これは見た目がとても似ているのでハンドパンと混同されがちですが、別の楽器になります。こちらも生まれは2008年なので、ハング(Hang)あるいはハンドパンの影響を受けて作られたものと思われます。上から見た図はよく似ているのですが、上からみて分かる違いは、それぞれのTonefield(周りの凹んでいる部分)の辺りを囲むように小さな穴が開いていること。おそらく、ハンドパンの下のHoleの役割をしています。そして、下面と上面がワイヤーで固定されていて、いわば上面が宙吊りになっているようです。(僕も生で見たことがないので調べた情報のみになってしまいすみません。)そして下面は一般的には木製で、スタンドを固定するための穴や、座って演奏するときに木を差し込めるような仕様になっているようです。音色はハンドパンに近いですが、中の空洞部分での共鳴が少ないので少し軽い音になっている気がします。(動画を拝見しただけの個人的感想です。)

・タンドラム(スリットドラム)

→タン(舌)やスリット(切れ込み)という単語を使うと、ハピドラムなども入ってきてしまってややこしいのですが、一般的にタンドラム・スリットドラムと言えば木製の写真のようなものを指します(写真をパッと見たらカステラと間違えそう笑)。木箱にタン(舌)のようなスリット(切れ込み)を入れた楽器で、中は空洞になっています。音の原理は木魚などと同じで、楽器分類学に沿って言えば、ハンドパンと同じ「体鳴楽器」になります。音色としては、木製ということもあってシロフォンやマリンバ寄りではあります。しかしもちろんサイズが違うので、逆に言えばアクセントとしてシロフォン的な音を軽くパーカッションで使いたいときに便利かもしれません。
そのほか、金属製のタンドラム(スリットドラム)もあり、そちらはハピドラムやガンクドラムにことになります。

・グーバル→【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】「ハング(Hang)って何?」へGO!!

以上です!!他にも何かややこしい名称のものがあれば教えて下さい!!

 

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!⑤】~ここまでのまとめ~はコチラ!!

ハンドパン専用ネットショップ”KUROBO HANDPAN(クロボーハンドパン)”

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!③】

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】はコチラ!!

「スティールパン・スチールドラムって何?」

さあ、すっかり3回目となりましたがさらに時間を遡ります。今、僕たちは時代を逆走しています。笑

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!①】では、「ハンドパンって何?」というタイトルの元、ハンドパンの説明をし、【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】では「ハング(Hang)って何?」というタイトルで、少し時代を遡ってPANArt社の話をしました。そして今回は更に、PANArt社が「ハング(Hang)」を作る元になった「スチールパン(スチールドラム)」についてお話をします。

スチールパンあるいはスチールドラムと呼ばれる楽器は、1939年に発明されたと言われており、「20世紀最後にして最大のアコースティック楽器発明」と呼ばれ、現在ではトリニダード・トバゴ共和国の政府により正式に「国民楽器」として親しまれています。

何十人もの人間が一つのグループとして参加し、毎年トリニダード・トバゴ共和国で開催されている「ナショナル スティールパンバンド パノラマ コンペティション(通称パノラマ)」の映像や楽しそうな顔、賑やかな音色などを見ていると本当にカッコ良くて、映像を見ているだけで踊りたくなりますが、その楽器の発明の裏には実は暗いお話があります。

 

19世紀半ば、イギリスの占領下にあったトリニダード・トバゴでは、黒人たちは奴隷として扱われていました。そしてその中で彼らはあらゆる娯楽をイギリス人によって制限され、あらゆる楽器の演奏を禁止されました。

そして1939年、一人の男がへこんでボロボロになったドラム缶を直そうと叩いたときに、箇所によって違う音が鳴ることに気付き、この楽器の誕生に至ったというのが通説です。

その後奴隷制は廃止され、トリニダード・トバゴ共和国に住む人たちはこの楽器に魅力に取り憑かれました。話に聞いただけなので真実か分かりませんが、トリニダード・トバゴには村に一人は絶対にスチールパンを作ることが出来る職人がいて、村人からその人はとても尊敬されているそうです。

余談を挟みましたが、奴隷制度や人種差別などの悲惨な歴史が生み出したとは思えない明るい音色に、僕はトリニダード・トバゴの人たちへの尊敬の念が生まれます。

そしてその後、スチールパンは世界中に広まりました。最初は、「カリブ海の小さな島国で盛んな、変わった民族楽器」という認識で、いわば興味や物珍しさが先行する形で受け入れられていったようですが、次第にジャズやクラシック、ポップスなどでも広く使われるようになり、各ジャンルで有名なスチールパンアーティストも生まれていきました。

日本では1970年代後半に細野晴臣が使用したりと、割と早い段階だから使われていましたが、1980年に郷ひろみの「セクシー・ユー」という曲で使われたことによって広く一般に認知されるようになったと言われています。

と言う訳で、ハンドパンの認知度が日本で爆発的に広まるためには、誰か有名なアーティストがハンドパンを使用した曲を作ってくれることを願っています。笑

さらに欲を言うなら、僕を使ってくれてもいいんですが・・・。笑

今回は、トリニダード・トバゴ共和国で毎年開催される「ナショナル スティールパンバンド パノラマ コンペティション(通称パノラマ)」の映像と共に終わりにします。

これ見たら本当に勝手に笑顔になって身体がウズウズしてきますよ!!

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!④】はコチラ!!

ハンドパン専用ネットショップ”KUROBO HANDPAN(クロボーハンドパン)”

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!②】

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!①】はコチラ!!

「ハング(Hang)って何?」

前回の【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!①】では軽い説明しかしませんでしたが、「ハンドパン」と「ハング(Hang)」は似て非なるものです。前回は「ハング(Hang)」の説明を省略しましたので、今日はハンドパンの起源となるその「ハング(Hang)」について、僕の知る限りですが説明をしていけたらと思います。

ハング(Hang)を発明したのは、スイスに拠点を置く楽器製造メーカー、PANArt社。代表はFelixとSabina。

彼らは元々、1976年から母国スイスにて、トリニダード・トバゴ共和国発祥のスチールパン(スチールドラム)を作っていたのですが、そのときに「metal(金属)を楽器として捉え、研究する」ということにハマったようです。

そして、自身でPANArt社を設立し、(ほとんど山に篭るような形で)自らの金属への理解を高めるために修行をしました。

そんなある日、スイス人であり、世界中を旅していた音楽家のRetoが自身が持っていたスチールパンをチューニングしてもらおうとPANArtを訪れ、そのときにインドから持ち帰ったガタム(Ghatam)という民族楽器をFelixに見せ、「このように手で叩けて、なおかつスケール(音階)があるものを作れないか?」とFelixに尋ねました。

(↑↑インドの民族楽器ガタム(Ghatam)

そしてそのときにFelixが即席で作ったのが、単純にスチールパンを二つ重ね合わせたような、とてもとても大きなものでした。(今回貼る”’A discreet revolution’ – PANArt® Hang Documentary 2006”というPANArt社を追ったドキュメンタリー映像の中でもその実物が出てきますが、大きさや音色はともかく、下の真ん中にホールがあるなど、形は現在のものと大差ありません。)

それがハング(Hang)の、あるいはハンドパンの歴史の始まりです。

つまり、スチールパンを製造していたFelixがより芸術家としての、あるいは自己の高みに上るために立ち上げたPANArtという「金属楽器製造屋さん」に、インドのガタム(Ghatam)が持ち込まれたことによって生まれた化学反応の結果、ハング(Hang)あるいはハンドパンの歴史が始まったのです。

そこで新しい道が開けたときにFelixがまず思ったことが「こんなに大きな楽器誰も演奏出来ない」ということでした。笑

そこから小型化と音の研究が進み、現在のような大きさ、形、音色に落ち着きました。

そしてハング(Hang)の発明に至る訳ですが、楽器を歴史の順番に並べると、「ハング(Hang)とはスチールパンから派生した楽器」という分類に収まるかもしれませんが、PNArt社を追ったドキュメンタリーを見ていると、Felixはそのように考えていないことが分かります。つまり彼は、「スチールパンという楽器は自分の創造性をとても刺激してくれる楽器であり、技術や知識の元ではあるが、あくまでもハング(Hang)はどこにも似ていない全く別の楽器である」と考えています。そしてこれもあくまでも個人的にですが、僕もそのように考えています。

当初、そしておそらく今もPANArt社が掲げている理念と、スチールパンが発生した経緯は全く別物です。(スチールパンの由来については次回でお話をします。)

2013年、PANArt社はハング(Hang)の製造を正式に中止しました。常に新しいものを作っていく彼らは現在Gubal(グーバル)という楽器などを製造していますが、ハング(Hang)の広がり方が(おそらく)彼らの望んだ形ではなかったため(ドキュメンタリーの中でFelixは「ハング(Hang)は街中の大きな楽器店に置かれるような楽器であるべきではない」と明言していますが、現在のハンドパンの広がり方を見ればそれは残念ながら上手く伝わらなかったようですが、あの音色の美しさを考えると当然の結果と言えなくもないかと思います。現在PANArt社が製造・販売をしているGubalなどについては、一般的な販売は受け付けず、逆にPANArt社がプレーヤーを選ぶような形で、数人のプレーヤーにより演奏されています。

より詳しく知りたいと言う方は、下の動画をご覧ください!PANArt社のドキュメンタリー映像で、約1時間あり英語版のみですが、とても見応えのある面白い映像です!

【聞かれてないけど勝手に!!ハンドパンQ&A!!③】はコチラ!!

ハンドパン専用ネットショップ”KUROBO HANDPAN(クロボーハンドパン)”

ヤマザキヤマトさんに会う!!

おぉ、なんかすごい直球なタイトルになってしまった。笑

今回の東京でのハンドパン営業の中で、「せっかく関東にいるなら!」と、ずっとお会いしたかったヤマザキヤマトさんに会ってきました!!

ヤマザキヤマトさんは、関東を中心に活動されている叩き語り(パーカッションと歌唄い)の方です。

ヤマトさん3

僕は、自分がハンドパンという楽器を知ったおよそ2年前から、日本にハンドパンプレーヤーはどのくらいいるのか知りたくて、たくさんの人とコンタクトを取っていました。まだ会えてないけどSNS上で繋がらせてもらっている人達もたくさんいる。

なぜそんなことをしたかというと、今まで僕にとって「ミュージシャン」と言えば「バンドマン」しか知らなかったから、そうじゃない音楽家のことを全く知らなくて、自分がそこを目指す以上たくさん繋がりたいと思ったのです。

その中で、直接会って話をすることが出来た人に「日本でハンドパンプレーヤーと言えば誰がいますか?」ということを聞いたりしたときに毎回出てくる名前がヤマザキヤマトさんだった。

だからきっと、すごく大御所さんなんだろうな~と、緊張しながらFacebookで連絡を取って会わせてもらうと、なんとも言えないぐらい暖かい雰囲気の、優しい笑顔をした方でした!本当に優しい雰囲気を持った人!!

 

そして車の中でも、ご飯を食べているときも、ご自宅に伺っても、ずっとずっとハンドパンの話をしていました!!

聞きたかったこともたくさんあるし、話したいこともあった。共有したいこともたくさんあった。

もちろん僕よりたくさんのことを知っているけれど、知らないことには全く見栄を張らずに「どうなんだろうね?」と言った上ですごく意味のある仮説で話をしてくれた。

そんなヤマザキヤマトさんが持っているのはなんと、PANArt社のHANG第一世代×2+イスラエルに在住のハンドパン製作家山口さんのハンドパン!!

すごく貴重な楽器を触らせてもらって、あやうくヨダレが出そうでした。笑

PANArt1PANArt2

僕のためにその場で演奏までしてもらってすごく贅沢な時間を過ごして僕は大満足。笑

本当に勢いだけでいきなり連絡をして会ったけど、会えて良かった。今で良かったんだと心から思えました。

まだまだやれることもやらないといけないこともたくさんあるけど、ヤマトさんに会って話をして、すごく励まされて、背中を押されて、自信をもらった僕がいます。

ヤマトさん

これからもたくさんの人に出会っていけるんだろうなー!!楽しみで仕方がない!!未来の誰か、よろしくお願いします。笑