カナダ旅行記⑤アメリカの話

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今回の旅では、カナダを抜け出して一週間ほどアメリカにも行きました!!

主な目的は、The Beach Boysのライブを二回観に行くことと、ニューヨークを観光すること。

 

1日目のビーチボーイズは、渋滞に巻き込まれたりオンラインチケットが発券出来なかったりとトラブルまみれで、もうライブが終わってるかもしれないと思いながら到着してホールの人に事情を説明すると、『そんなことがあったんだ。ハプニングはあるよね。』と言って、めちゃくちゃ前の方の空いている席に案内してくれました。その優しさとビーチボーイズの楽曲に泣きそうになった。

マイクラブとブルースジョンストンに握手をしてもらった。マイクラブにサインを貰った。笑

2日目は、Colombus Symphony Orchestra と一緒にやるオーケストラバージョン。

ビーチボーイズの楽曲にはオーケストラが入ったものも多いのですが、それをフル生演奏で聴けるなんて。

贅沢過ぎて幸せでした。

アルジャーディンのピックを貰った。マイクラブの下にあったセトリを貰った。笑

終演後にステージ前まで行って物欲しそうな顔をしてみるもんだ。笑

 

そしてニューヨークはね、ホントベタでごめんなさい。

メトロポリタン美術館とMoMA、ジャズバーなどを中心に、後は古着屋さんとレコード屋さんをブラブラしていました。笑

チョー楽しかったけど、ブログに書くことは少ないです。笑

 

それでもね、メトロポリタン美術館は本当にすごいよ。

『アメリカ人節操ないな~。金にモノ言わせて全部集めるじゃん。』って感じです。笑

もちろん、古今東西あらゆるモノが一箇所で観れるって意味では本当に素晴らしいし、感謝します。

置いてある美術品も、もちろん僕なんかが言うまでもなく一級品ばかり。

でもね、何だかアレだけ色々あると思い返した時に感動と笑みが同時に出てくるんです。笑

 

MoMAは、Museum of Modern Artっていうぐらいだから、『現代美術(僕の幼稚な知識で言えばアンディー・ウォーホルとか笑)ばっかりだろうな。あんまり分からないけど行ってみよう』ぐらいの感覚でしたが、ゴッホの『星月夜』と、モネの今まで見た中で一番巨大な『睡蓮』を見る事が出来ました。

あの2つの作品。

 

チューブからそのまま捻り出したような厚塗りとクッキリとした色の違い、淡く、どこまでも淡く、”何色”とも形容し難い色と”何”とも言い難いナニカ。

あまりにも対称的だったけど、どちらも絵に込められた情熱が凄すぎた。

 

まるで、絵が『おれを通り過ぎるんじゃない。もっと見ろ。』って僕に言ってくるようでした。

作者のエネルギーは死後もメラメラと燃えていて、絵の中で確実に生き続けていた。

ジョーダンでも、比喩表現でも、ありきたりな言い回しの引用でもなく、ホントーに。

 

呼吸も、周りも忘れて一瞬で引き込まれる。

 

そしてジャズバーは、ドレスコードも何もない割とライトな所でビブラフォンのカルテットを観に行ったのですが(すごくカッコよかった)、皆さんの参考にあえて僕のオススメではないニューヨークを伝えるならば、タイムズスクエアです。

あそこはあまりにもゴチャゴチャしている。

並のゴチャゴチャじゃない。

巨大なビルが今にも僕に向かって落ちてきそうなぐらいにひしめき合っていてどこの建物も画面から様々な情報が数秒毎に更新されていてお店の名前は何でもかんでもキラキラ光っていて黄色いタクシーが止まっているかのように何台も何台も何台も動き続けていて人人人人人人人人人人人人人人人人達はあっちに行きたいこっちに行きたいここで止まって写真を撮りたいあれが見たいこれをしたい。

イライラする。

あそこにいる人達は、きっと全員初めてあの場所に来たか、よっっっっっぽどの『あそこでしか』を求めてきた人でしょう。

何気なく、何回目かのタイムズスクエアなんて、アリエナイ。笑

 

というわけで、僕の事を信じれない人は行ってもいいけど気をつけて下さい。笑

 

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わが永遠の魂

東京で1日オフがあったので、この日は国立新美術館に行って草間彌生の「わが永遠の魂」を観てきました!

草間彌生8

草間彌生は色んなところにちょくちょく作品があるから見たことはあるし、大阪で展覧会をしていたときも行ったな~。この日も外にかぼちゃがあるのは相変わらず。笑

草間彌生1

でも、今回の「わが永遠の魂」は今までとは比べものにならないぐらい良かった!!!

最初の大部屋に入った瞬間、目に入るのは大きなオブジェが3つと、壁にかけられた130枚の絵!!この光景にまず鳥肌が立ちました。

草間彌生5

前衛芸術とか現代芸術って実はあんまり好きじゃなくて、絵で言えば僕は18世紀の印象派がすごく好きなんですが、草間彌生は好きだ。なんというか、印象派は「その画家の目に映った何百年前のどこかの風景や景色を、画家の目と手を通して閉じ込めた」から、見ていると心が落ち着くし、洗われるし、満足した気持ちになる。

でも、草間彌生の絵は、ライブハウスで初めてカッコいいハードコアバンドを見たときの感じ。「今、生きている」し、何言ってるか分からないけど「命をかけてる」あるいは「命を削っている」ことがこっちにもビシビシと伝わる。見ていると掻き立てられて、見てるこっちもエネルギーを消費する。

 

僕の鼓動は勝手に速くなり、呼吸は浅くなる。心臓の音が耳の中から鳴っている。

 

草間彌生9

三島由紀夫が何かのエッセイで言っていた。「物書きっていうのは、今日自分が書く一行が人生最後の文章だと思って書かないといけない」って。

だから僕は、三島由紀夫も草間彌生も好きなんだ。他にもたくさん好きな芸術家はいるけど、本当に本当に僕が大好きな芸術家はみんな、ジャンルは違えどそれに命をかけている。「いつ死んでも後悔のないように」なんて言えばありきたりだし、ちょっと意味は違うけど、僕もそうありたい。自分の命を作品に表したい。

 

切り売り出来ない僕の命を、誰とも分かち合えない僕の命を。「いつかは死ぬ」とか「死ぬときは一人」っていう言葉は、僕にとってはすごくプラスの意味を持っていて、生きていく中で背中を押してくれて、頭のネジを一本外してくれる大切な友達みたいな言葉なんだ。だから僕は僕なりに必死に毎日を生きることが出来る。

 

草間彌生6

3月に芽がでる草の間に間に、内側から感じる熱だけが僕の足を動かす、眼光は開き、鼓膜には自分の心臓の音がうるさい。

 

この湧き上がる力はどこに発散するのか。よく考えよう。