モリコーネへの旅

一本の映画を見に行く。

京都の山奥から車を走らせ30分かけて最寄駅へ行き、
京都駅から新幹線で新山口へ。

ところで改めて考えると、
僕は新幹線があまり好きではない。

色んな事情で新幹線に乗る事はあるし、
どこか遠くへ自分の身体を運んでくれる乗り物だから、
今までは飛行機みたいにワクワクする好きな乗り物だと
勝手に枠組みを決めてそこに押し込んでいたのだけれど。

そういえば新幹線に乗るときは、
ご飯にコーヒーにお菓子に本は2冊ほど、
そしてヘッドホンと自分で持ち込める楽しみを万全に準備していく。

速度は速すぎるし
周りの人たちは疲れた顔をしている人も多い印象がある。

新幹線自体に(当たり前かもしれないけど)
僕が僕であるための余白がないんだ。

その反動もあってか、
新山口から在来線に乗り換えたときはそれはもう気持ち良かった。

赤い二両編成のワンマン電車がトコトコと自信なさげにやってきて、
ゆっくりな割に大きな音を立てて走ってゆく。

民家も山も近いから、扉が開いたときの風は気持ち良いし
親近感のようなものも湧く。

もしこの電車が道を間違えたとしても
(まさにレールの上を走る人生だからそんな事はないだろうけど)、
僕はきっと許してしまう。

そんな愛らしさがある。

湯田温泉駅に着いてしばらく歩くと中原中也記念館があった。

どうやらここが彼の生誕地らしい。
せっかくだから寄ってみる。

生で書かれた当時の原稿は少し読みにくいけど、
印刷されたものの校正前であったりするから面白い。

そして、ようやく目的地の山口情報芸術センターへ。

今回は、映画

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』を

見る為にここまで来たんだ。

もちろん、ここでしかやっていない訳ではないけど、
いくらモリコーネが好きだからと言って常にチェックしてる訳でもなく、
ましてや今の田舎暮らしの中で最新の映画をチェックする習慣が
無くなってしまい公開に気が付かなかった。

たまたまSNSで発見した時には、すでに関西圏での公開は終了していて、
東京か山口ならなんとか間に合うと思って、山口にした。

 

一本の映画を見る為に、京都の山奥から山口に?
車で駅まで行って、在来線で京都駅
そこから新幹線で新山口駅
さらに在来線で最寄駅まで行って
さらに歩いて20分かけて?

 

うん、馬鹿げてるのかもしれないな。

でも、それにかかった時間もお金もどうでも良かった。

公開を知ってしまった瞬間から、
それを観に行く事は僕の中で決定していたから。

今回の映画について、
全然自分が通ぶってる訳でもないし
(むしろモリコーネについて知らない事だらけだと今回分かった)
とても有名な方なのですが、映画の内容とともに少し説明を。

エンニオ・モリコーネというとても偉大な映画音楽家がいて、
2020年に91歳で亡くなってしまったのだけど、
今回の映画は彼を5年間に渡る自他インタビューや関わった作品と
共に紐解くドキュメンタリーです。

僕にとっての代表作は
『ニュー・シネマ・パラダイス』で、
今回のドキュメンタリーを撮ったのも同監督、ジュゼッペ・トルナトーレ。

『ジュラシックパーク』や『スターウォーズ』で知られる
ジョン・ウィリアムズも、
ディズニー映画といえば!のアラン・メンケンも大好きだけど、
『ニュー・シネマ・パラダイス』は
僕の中では特別で、別の意味を持つ。

 

この映画に、この音楽に、
何度も泣かされて何度も救われた。

聴いたことがないくらい美しくて完璧なメロディーラインとハーモニーが
決して映画を上回る事なく、だけどそれなしでは語れない伴走者として
登場人物の心情とマッチする。

セリフ・役者の演技・風景・カメラワークの
どれでも補えない心の部分をこの音楽が完璧に表している。

そんな、
僕にとって憧れでもあり血肉でもある
モリコーネのドキュメンタリー。

ミニシアターでしか上映されず、DVD化の保証はない。

山口県で良かったよ。
後から知る方が何倍もつらかった。

 

内容に触れるようなものではないけど、
上映中は心の中で4回号泣しました。笑

あえて言うなら、パンフレットの中で
監督のジュゼッペ・トルナトーレが触れていた
”彼の死を予期して作り始めたドキュメンタリーではないから、
死後完成したとは言え過去形で語らないようにした”

という狙いはまさに気持ち良くハマっていて、

エンドロールの時に、
「あぁ、もうこの世にいないんだな」とふと思い出してしまったのが、
最後の泣き所でした。

本当に観に行けて良かった。

今回の旅の感謝は、家族に。
突然の日帰り旅を快諾してくれた
はるかと織とお米へ。

ありがとう。

生活

前回のブログ『ニュー・シネマ・パラダイス』は、実に半年ぶりの更新だった。

その前に書いた東京ツアーのブログ『贅沢な雑記として。』
それから戻ってきた後は怒涛のような半年間だった。

(MV作成中の一枚)

オーストラリアツアーがあり、
(オーストラリアツアーに関しては、
Instagramアカウントにて毎日リアルタイムで更新をしていました!!!
もしよろしければ、Instagramにて”shuhandpan”をフォローの上、
「#australiadiary」でブログを読んだり、
ストーリーズのアーカイブをお楽しみ下さい!!)
世界の仕組みを丸々アップデートしてしまうようなパンデミックがあり、
楽しみにしていた音楽イベントがなくなり、
新しい楽しみ方と穏やかに過ごさざるを得ない日常の中で、
隠れていた次の生き方を模索し、変わろうともがき、変わらないものを愛した。

(オーストラリアにて)

(日常)

その後は、素敵なイベントにいくつか出演をして、
新しい出会いと価値観の中で生まれ続ける新しい自分と変わらない自分の狭間を
揺れながら楽しんだ。

(2020/2/16 Live at LPキッチン)

(2020/5/30 Live at たいよう Photo by オモタニカオリ)

(2020/6/14 BOTAFES みんなのお花見プロジェクト収録)

 

本来なら、一つ一つがブログに書けたことなのに、
何一つとして形にならなかった。

そんな日々の中でも変わらず文章は書き続けていたけれど、
ブログという形でアップをすることが少しずつ怖くなっていった。

書くことに飽きたのではなく、書きたい衝動と書かなければいけない焦燥の中で
書くことが出来なかった。

(2020/7/5 Live at FATAPIAにて)

そして、エンニオ・モリコーネの死を受けて、改めて考えてみた。
僕が音楽を作ることと、文章を作ることについての関係性を。
関係性がないということを。
音楽にしたい生活も、ブログにしたい生活もある。
どちらにもなる生活も、どちらにもならない生活もある。
どちらかがスムーズに進んで、どちらかが立ち止まったり、
どちらも「ダメだこりゃ」となったり
どちらも最高速度をキープしたり。

脳みその使い分けも時間帯による棲み分けも
刺激の強弱による振り幅もない。

まだハッキリと理解出来ていないだけかもしれないけど、
どちらも「なんとなく」という言葉がしっくりとくる。

(2020/7/4 Live at 桜ノ宮foodscape!storeにて)

僕は自分のことを凡人でまともで普通だと思っている。
僕は小さな虫ケラ同然で、どこにでも僕みたいなやつなんていて、
ありきたりの有象無象だと思っていた。
今まではその事実に嫌気がさすことの方が多かったけれど、
最近はそのことに快感を覚えるようになってきた。

自転車で駆け下りながら大好きなあの歌を歌ったって、
世界の主人公なんかじゃないんだぜ。

 

僕は生活が好きだ。
洗濯や掃除や洗い物、犬の散歩。

そう言えば星野源はエッセイの中で生活が嫌いだと言っていた。
僕は星野源が好きだ。
星野源は僕を知らない。

なんてことだ。
なんてすれ違いだ。

 

憧れの松の虫よ。
あなたはいつも隙だらけで、そんな君に魅せられた僕だけど、
あなたの愛はいつも一つだけを見ていて僕が入る隙間なんてないんだ。

(愛する君代さんとthe caves)

「世界が愛と優しさでまわっていますように」
と口に出してみた。
なんとなく言ってみたんだけど、
「まわりますように」ではなかった。

(大切な家族)

ニュー・シネマ・パラダイス

エンニオ・モリコーネが旅立った。

生きていれば会えるとは正直思っていなかったけど、
あの素晴らしい音楽を作ってきた人が僕と同じ地球上で
現在息をしている事実が
嬉しかった人のうちの一人だった。


(映画『ニュー・シネマ・パラダイス』より)

子供の頃、母親がジャニーズのアイドルのことを
カッコ良いと言っていて、
僕が「お父さんとそのアイドルはどっちがカッコ良いの?」
と聞いたら
母親は「アイドル」と即答だった。
それを聞いた僕は
「じゃあなんでお母さんはそのアイドルと結婚しなかったの?」
と本気で疑問に思って聞いたことがあった。

それぐらい、生きている限りは出会えて関係を持てる可能性があると、
あるいは世界は小さいと幼い僕は考えていたのかもしれない。

エンニオ・モリコーネが亡くなる数週間前、
『ニュー・シネマ・パラダイス』の
サントラを聞きながら奥さんと話をしていたら、
奥さんが
「〇〇(僕が住んでいる住所の最小単位)のエンニオ・モリコーネ」と
僕のことを呼んできた。
彼の話ばかりする僕のことをからかった言葉だったんだろうけど、
なんだかとても嬉しかった。

とてもそうはなれそうにないんだけど・・・。

 

その昔、誰かに聞いたのか何かで読んだのか、
はたまた記憶のないうちに自分で編み出したのか覚えてないけど、
『音楽の神様は細部に宿る』という言葉を知って、
(いや、もしかすると絵画の話だった言葉を僕が『音楽』に変換したのかもしれない。なんだかそんな気もしてきた。笑)
それからずっと音楽を作るときも聞くときも
その言葉が頭にこびりついて離れない。

あるいは、甲本ヒロトが何かの雑誌のインタビューで話していた
「彼(誰か忘れてしまったけど、昔のロックンロールのギタリストの話だと思う)のチョーキングは、素晴らしい一冊の小説の読後感に匹敵する」
と言っていた。

素晴らしい一冊の小説にこめられた情報量と感情の起伏と作者の意図。
それらが一音のチョーキングにこめられている、ということだ。

(映画『アンタッチャブル』より)

僕の好きな音楽家はみんな、そういう人達だ。
大筋の太さやメロディーラインの美しさはもちろんのこと、
音楽の神様を細部に宿し、
一音に、一つの歌詞に全ての意図と物語を込める。

 

エンニオ・モリコーネもそういった音楽家だった。

映画のストーリーや登場人物の感情を、
音楽によってよりセンシティブに繊細に、
大袈裟に作り上げるのではなく、
映画をベースに底からジワッと温めて拡げるような音楽。

モネやルノワールのような”ファンシーさ”(これはこれで大好きだ)というよりかは、コローのような”誠実さ”を持った音楽だと感じた。

人が亡くなっていくのは、変わり続けない、
この世で唯一全人類に与えられた平等であって、
悲しんで、慈しんで、思い出して、前を向いて、
次の美しい未来を作ってゆく。

 

天国から舞い降りたような美しい音楽を作ったあなたは、
天国でもピアノを弾いて、指揮棒を振っているのだろうか。

そんな音が一小節でも、僕の心に届くと良いな。

安らかに、お眠りください。

僕が、あなたの音楽を好きであるという事実は変わりません。

A part of me, apart from me.

新年、あけましておめでとうございます!!
2019年も僕とハンドパンをよろしくお願いします!!

2018年は不思議な年だったな。
僕の初となるハンドパンCD “Add Some HANDPAN To Your Day”の発表から始まり、北海道やカナダやアメリカに行ったりもしたし、結婚もした。

たくさん動いてたくさん変化があったようだけど、僕自身がどう変わったのかはイマイチ掴めていない。

年末年始の浮ついた空気はいつも好きだけど、2019年の新たな決意のようなものは特にない。
決める意思は僕のものじゃない。続いたモノがきっと、そう見えていくんだろうな。

 

決意ではないけれど、今年はもっと”隙間”を見ることが出来る人になりたいな。

 

僕は隙間を作りたいし、隙間が好きだ。
音楽でも小説でも、絵でも映画でも、隙間があるものが好きだ。

でも、これって作る側にとってはすごく難しい。
自分で作ったものにあえて余白や隙間を与えるんだもの。
(広義的な意味で)何かを作ったことがある人は分かると思う、これって結構怖い。

それでも、家の掃除をしたり洗濯物をたたんだり、そんな生活の隙間になるようなひと時を提供することが出来ればと思っている。

洗濯物を畳んでいる時にしか見えない光の揺らめきとか、掃除をしている時にだけ気がつく心のへこみ。

『万引き家族』のサントラで細野晴臣が魅せたような、気を向けないと気がつかないほど、風景に溶け込み、その情景をより一層引き立てる音楽。
なんて言ったら烏滸がましいかもしれないけど。

そういうものに気がつくことが出来る僕でありたいし、そういう音楽でありたい。

 

僕の一部であって、僕ではないもの。
A part of me, apart from me.

2019年1月は、タイで開催されるアジア初の大規模なハンドパンフェスに行ったり、僕が出演した映画”The Medium Lens”がようやく出来上がったとのことで、それの関係者試写会に行ったり、池田の公立小学校の音楽の授業で特別講師をさせて頂く予定です。

公にみなさんの前に出る予定は1月はありませんが、やりたいこと・やるべきだと心が感じていることはたくさんあります。

 

これからも、よろしくお願いします。
今度、みなさんに会ったら恥ずかしくて顔を赤らめてしまうかもしれないな。

うるさい。

この間、『おじいちゃん、死んじゃったって。』という映画を観てきました。

公開中なので詳しくは言わないですが、なんだか良い映画でした。

 

『家族』を題材にした映画と言えば、今年見たグザヴィエ・ドラン監督の『たかが世界の終わり』が僕の記憶には新しいですが(ちなみにこの映画は本当に最高でした。今年に入って21本の映画を映画館で観ましたが、11月中旬現在において今年一番です。ひょっとするとそれ以上、僕の人生で観た映画ベスト10に入ってくる勢いなので脳内評議会に掛け合ってみます笑)、それとはまた違った角度から”家族”について描いている作品でした。

 

家族ってうっとおしいけど、自分の中にある自分の嫌いな部分を躊躇なくさらけ出せる。

大きな画用紙にそれぞれがそれぞれの思うように描いた絵が重なり合って、汚くなって、それでもその絵は世界に一枚しかなくて。反発すればするほどどこか似ていったりして。その絵を”嫌いだ”って思うほど、実は自分にとって大切なんだっていつか気づいたりして。

 

小さい頃に見た、絶対にありえないはずなのに当時の僕にはリアルだとしか思えなかった夢。

そんなのずっと忘れていたはずなのに、何かの拍子でいきなり思い出す。

そんな感じの映画でした。

 

僕の中にあった、”忘れないようにしたい”と思っているいくつかの出会いや別れが走馬灯のようにセリフとストーリーに沿って流れていく映画だった。

 

 

嫉妬と悔しさとふがいなさと器の小ささ。

自分への甘さ。

それが自分の中にあることが分かっているのに認めたくなくて。

ムキになって、自分を守るために相手を攻撃して。

傷つけたくないはずの、相手も自分も傷つけて。

誰かのために変わろうって、『自分のために』思えたら変われるのかもしれない。

 

毒にも薬にもならない僕だけど、水のようでありたい。

 

 

そんなことを言いたかったんじゃないんだ。

そんなことをしたかったんじゃないんだ。

そんな顔をしたかったんじゃないんだ。

そんな顔を見たかったんじゃないんだ。

 

本当に言いたかったことは、本当にしたかったことは、周りに誰がいてもいなくても変わらない、とてもシンプルなものであるはずなんだ。

だけど怖がりで自分に自信がないからきっとカッコつけているんだ。

 

“焦り”と”苛立ち”は僕にとって石のようなもので、僕の上に乗せれば歩みを鈍くするけど、僕が上に乗れれば一つ上の景色を見ることが出来る。

 

僕が、もっと僕とその周りにいる人のことを大切に思えますように。

マンガによくある『大義の為なら少しの犠牲は止むを得ない』っていう考えの人は、大体主人公に覆されます。

またまたお久しぶりになってしまいました!!

最近はニュースというか、お伝えしたいことがたくさん出てきてしまったぐらい活動的になっていたので、なかなかブログを更新出来ず申し訳ないです。

 

(えっと、何から話そう・・・僕の好き〜なもの〜あ〜あ〜あ〜あ〜あ〜ドンパンッドドド僕、パンクロックが好きだ〜・・・。あ、これはTHE BLUE HEARTSの”パンクロック”・・・)まず、TwitterとInstagramを始めました!!!笑

Twitter→ShuHandpan

Instagram→shuhandpan

です!!

Twitterに関しては、本当にこの間始めたばかりのチョーど素人なため、まずは使い方を理解していくところからですが、優しく見守って下さい。

そして、Instagramについては、実は5年ほど前からやっていたのですが、SNSツールに自分が埋もれてしまうのが怖くて、非公開アカウントとしてたった数人しかいないフォロワーの人たちに向けて、自分が映画館で観たり、DVDで観て良かった映画の話だけをするというために使っていました。笑

なので、Instagramは今見てもらっても結構な投稿数があります。暇なら遡って見て下さい。笑

9割方は映画の話ですが。笑

 

ということで、その二つを始めた(公開した)ので、是非みなさんそちらでもお友達になって下さい!!

どのツールを使って何の話をするのか、まだちゃんと決めていないので、ひょっとしたらブログだけ見ていると僕のスピードに追いつけないかもよ!?笑

 

 

SNS関連は、今までFacebookだけをしていたのですが、その理由として先ほども挙げたように、”自分がSNSに飲まれてしまう”のが怖かったのです。

特にTwitterに関しては、アレが生まれた当初から、その利便性ゆえ『あまりにも情報が流れていくスピードが速すぎる・・・。悲しい話も楽しい話もいっしょくたに小さくつぶして味のしないまま飲み込んでいるようでキモチワルイ・・・。』と思っていたし、今だって少なからずそう思っています。

 

それでも、僕の”ハンドパンという楽器を多くの人に知ってもらいたい。いずれは、『民族楽器』というくくりではなくて(まあ厳密に言えば生まれたのは2000年だし、スイスの一メーカーが開発したものが起源だから、そもそも全く民族楽器ではないんだけど)、皆が知る一般的な楽器になっていくことは確信しているけど、そのスピードを少しでも早めたい”、という僕の夢?未来?希望?のため、ということを思えば、Twitterぐらい楽しんでやってやるよ!!それで一人でも興味を持ってくれる人が増えるんなら万々歳だよ!!って気持ちの方が強いことをハッキリと感じ取ったので、始めることにしました。

 

です!!笑

 

本当はこの話はサラッとして、別の話題を本題にするつもりだったけど、意外と長くなっちゃったので今日はここまで!!

ストリート用の新しいポップも作ったけど、なんだかカッコよくないよ!!誰か助けて!!笑

 

おクジラさま

大阪は、一週間ほど雨が降り続けています。なかなかストリートライブに行く気力も湧かず、家で曲作りの毎日(それはそれですごく楽しい笑)ですが、今日は、映画館で見る今年20本目の映画を観てきました!!

タイトルは、『おクジラさま ふたつの正義の物語』。

これは、和歌山県太地町で400年間以上続けられてきたイルカ漁に関する問題(?)を、日本に長年住むアメリカ人ジャーナリストの目線で、”日本とアメリカのズレ”に焦点を当てて描いたドキュメンタリー映画です。

同じ内容でアカデミー賞などを受賞し、日本でも”公開するか否か”で大きく話題になった、2009年に公開されたドキュメンタリー映画『The Cove』(これは僕はまだ観ていない)から疑問を感じて、自分の目で太地町を見ようとしたアメリカ人ジャーナリストに焦点をあてた映画です。

 

2009年、『The Cove』によって、いきなり世界から標的にされた小さな漁師町、和歌山県太地町。

 

イルカを守りたい人、伝統を守りたい人。

生態系を気にしたり、『絶滅危惧種ではない』と言ったり、法律で定められた範囲内で捕獲しているとか、殺し方が野蛮だとか、一瞬で苦痛もなく殺しているとか、生物への感謝がうんぬん、そもそも捕鯨に関する国際的な環境法はアメリカが過去に乱獲したからだとか、イルカの肉には水銀が多く含まれているから危ないとか、哺乳類で人により近い生き物だから可哀想だとか、『そもそも美味しいの?』とか、捕鯨しかやってこなかった人と町の収入と存続とか。

 

“正義”と”正義”が泣きながら全力で殴り合っているようだった。

主張は正しいとしても方法が間違っていたり、自分とその町が長い歴史の中で続けてきた暮らしに誇りを持っているだけだったり。

 

“間違いを正したい”、”私こそが正義だ”。

 

イルカ漁を”野蛮で恥ずべき行為だ”と挑発する白人も、『何も知らないくせに』と、失笑して無視する日本人も醜く見えた。

 

この映画を観て、初めて太地町のことやシーシェパードのこと、捕鯨に関する法律や、僕の知らない倫理的観念を突きつけられたばかりの僕には、どちらが正しいか(どちらの主張がより合理的でかつ感情を揺さぶるか?)、新たな道を模索するのか、はたまたそんなこと忘れてしまうのか、それはまだ分からないけど、一番最後に町の漁師が泣きそうに放った『”普通”に生活させて下さい』という言葉が頭に残った。

 

きっとこの言葉に、あらゆる揉め事の一番大切で、それなのに一番見失いがちなことが宿っている。

 

和歌山県太地町と捕鯨に関する一連の話だけではなく、今までの歴史から、これからどんどん加速していきそうな超高速プライベートレス社会、さらにはあなたの隣にいる大切で憎らしくて愛おしい生物についてまで、様々な状況に当てはまる内容でとても考えさせられたので、またみなさんも機会があれば観てみて下さいね!!

 

あ、ダメだ。本当に一つの映画について一つのブログを書いてしまった。笑

ちゃんと、ハンドパンとかの話もまたしますね!!笑

映画撮影の話

今日はきっと多くの人にとって未知の世界の話!!

前回のブログでも発表したように、僕はこの度ハンドパン奏者として、香港と日本の合作映画『The Medium-Lens』に出演することが決まったのですが(えっ!?知らないの!?じゃあ、ブログ『映画』をご覧下さい!!笑)、今回お話しするのは、その映画の撮影の話!!

(もちろん)初めて”映画の制作現場”に出演者として足を運んだ、”ど素人”が話す制作秘話です。笑

 

まず東京に着くと、そのまま音楽スタジオへ!!

撮影自体は夜のため、ここでミーティングやリハーサルを行うことになっていました。

そして、スタジオではメイクさんや衣装の方がいて、顔になんかポフポフされたり(化粧の下地みたいなやつ?なんかよく分かんないけどポフポフされたりしました笑)、自前の服やスタッフさんが用意した服を何回か着替えて服装を決めたりしました!!

僕の衣装五変化と、化粧される直前のドキドキしている時間。笑

 

そして全てが無事に終わり、いざ撮影現場へ!!

そこではすでに20人ぐらいのスタッフや出演者が、カメラの動かし方や、マイクを録る位置、照明と音響の動きなどをチェックしていました。

僕はそこで初めて、香港・日本両サイドのプロデューサーにお会いして話をすることが出来て、一安心。

主演女優の方もいたので挨拶をさせてもらいましたが、それはそれはとても綺麗な、可愛らしい方でした!!

 

撮影自体は、僕は動く必要がなかったので(いつも通り椅子に座って気持ちよくハンドパンを演奏するだけ笑)細かい打ち合わせはなかったのですが、監督が「アクション!」って言ってから「カット!」って言うまで演奏し続けるのを3回ぐらい繰り返していたら終わりました。笑

香港のスタッフさんも出演者さんも僕のことをすごく褒めてくれて、撮影終了後には、ほとんどすべての方とツーショット写真を撮ってもらいました。笑

そして、日本サイドのプロデューサーである方にも「僕は本当にいい人を見つけるのが上手くてね、SHUさんもやっぱりそうだったよ。」って言ってもらえたり、めちゃくちゃ玄人っぽい(イメージ的には三谷幸喜の『マジックアワー』に出てくる名裏方の人みたいな感じ笑)60代ぐらいの照明の方に、「あんたは本当にすげーな。この演奏が聴けるなら何テイクでもやるよ。」って言ってもらえたりと、褒めてくれる人ばかりで少しだけ舞い上がりました。笑

 

撮影後は香港の出演者さんとスタッフさんの打ち上げに混ぜてもらい、中国語が飛び交う中、たくさん話をしたので、香港にすごく行きたいです!!笑

 

まあ、結局何を言いたかったかと言うと、”僕が思っていた10倍ぐらい規模が大きくて、至れり尽くせりだった”ということです。笑

 

あ、ちなみに今回は僕の横で踊りと歌を歌う香港のMioさんという方がいて(今回の映画の脚本を書いたのもこの人)、二人での演奏だったのですが、彼女のおかげで僕は緊張せずに楽しく気持ち良く出来ました。

Thanks Mio!!!

 

スタッフの人たちがすごく楽しそうに撮影していたんだから、きっといい映画になるよ!!!

また、公開日が決まったらお知らせするので、機会があればみなさん見てみて下さい。

映画

さて、今日のタイトルは”映画”ですが、いつもの様な映画を見た感想の話ではありません。

 

な、なんと、この度映画に出演することになりました!!!!!笑

いや、ジョーダンではないんです、本当なんです。

いや、俳優ではないんです、ハンドパン奏者です。

それでも、僕が映画に出演するのは本当のことです。

 

つまりどういうことかと言うと、香港と日本の合作映画『The Medium-Lens』に、ハンドパン奏者として出演します!!

上映がいつかはまだ決まっていないみたいですが、香港~日本~台湾の3ヶ国で上映するみたいです。

どんなシーンで、どんな出演をするのかはまだお楽しみ!!(撮影もまだしていないから、詳細は僕も知らない。笑)

日本はどこで上映するのか分からないけど、観れる人は観てくださいね!!

まだ疑ってる人がいたら、このニュースサイトを見て下さい。笑

これに、僕も出演します。

蒼井そら、香港映画に特別出演、プロデューサー役に挑戦

みんなが知っているようなハリウッドとかの規模ではないけど、それでも紛う事なき僕の『銀幕デビュー』です。笑

 

僕が本当に大好きな”映画”というコンテンツに、僕が本当に大好きな”映画館”という素敵な場所に、自分がスクリーンの中の人として出演出来るなんて、本当に本当に嬉しいです!!

この映画を通して、少しでもハンドパンが知れ渡っていけばいいなと思います。

 

 

ところで、香港映画といえば、みなさんが思い浮かべるのはジャッキーチェンでしょうか??

香港が生んだ大スターですね。

僕もジャッキーチェンは大好きで、映画もたくさん見ています。

小学生の時は、友達と”酔拳ごっこ”をよくしていました。笑

ちなみに僕が一番好きなジャッキーチェンの映画は『ラッシュアワー』です。(これはもうジャッキーハリウッドに行ってるのかな??)

クリスタッカーとの掛け合いが絶妙でとても好きです。

あと、ジャッキーチェンといえばみなさん楽しみにしているのが、エンドロールで流れるNGシーンですよね!!笑

………

……………

…………………ちょっと待って、ジャッキーチェンの話ばっかりになってる。笑

 

えっと、ジャッキーチェンはひとまず置いておいて、僕は『恋する惑星』という香港映画が大好きです。(また別の映画の話笑)

これは、香港を舞台にすれ違う男女の恋愛模様を描いた作品なんですが、カメラアクションとかコマ送りの感じとか、色遣いとか、そしてもちろん登場人物とかがめちゃくちゃイキイキしていて、とても可愛くて、サイコーにキュートな映画です!!

あと、音楽がめっちゃいい!!

機会があれば是非観てみて下さい。

 

と言う訳で、結局僕の観た映画の話になっちゃったけど笑、出演もするみたいなので、これからも僕の活動をちょいちょいチェックしてくれると嬉しいです!!

これからは、自称世界で初めて映画の中でハンドパンを演奏した奏者として名乗っていくので!!笑

 

写真は、打ち合わせの時にカチンコを持っているスタッフの方がいたので、僕が舞い上がって無理を言って、撮影風の写真を撮ってもらいました。笑

東京、タコス、映画。

前日のハンドパン漬けだった日から一転、この日は東京で1日オフを満喫していました!!

昼過ぎにゆっくりと目覚めて渋谷に行き(あやうくスクランブル交差点とハチ公の写真を撮りそうになったけど、どうにかこらえました。お上りさんだってバレちゃうからね笑)、友人にススメてもらった”TACO BELL”というチェーンのタコス屋さんで昼食!!

タコスだけを頼もうとしたら店員さんに「タコスはあまり大きくないので、こちらのブリトーとチップスのセットがオススメです!」と元気に説明されたので、それを注文すると、僕の胃袋をエグッてくるような重たいものが出てきました。笑

 

その後は、公開されたばかりのジム・ジャームッシュ監督最新作『パターソン』を、どうせ時間があるならと思って東京でわざわざ見ました!!笑

アメリカのニュージャージー州パターソンで、バス運転手をしながら趣味で詩を書く主人公の”パターソン”と、街と行きつけのバーと奥さんと飼い犬との”いつも通り”で”ありふれた”、”同じ日なんて一つもない”日常という人生のうちの一週間を切り取った作品。

この人の撮る映画は本当に好きだな。静かで、普通で、繊細なのに、とてもドラマティックで、反骨心に溢れている。

別に映画通でもないし、専門知識もないけれど、カメラワークとか、背景の写し方が本当に綺麗でカッコいい。

起承転結も派手な爆発も、スパイも秘境も、財宝も世界の破滅もないのに、こんなにワクワクして目が離せない映画ってなかなかないと思います。

 

そして夜は、これまたずっと気になっていたバー”八月の鯨”に行ってきました!!

映画好きにはとても有名な渋谷にあるバーで(普段はバーなんてオシャレだし、お金もいくらかかるか分からないから怖くて行かないけど笑)、カクテルの名前が全て映画のタイトルの、映画から着想を得たオリジナルカクテルを出してくれるお店です!!

バーの名前は『八月の鯨』なのに、看板の写真は『ニューシネマパラダイス』・・・。笑 ややこしいな・・・。笑

メニューはこんな感じ!!

さらに、ここには載っていない映画も、タイトルを言えば作ってくれるんだから、映画が好きな人にとってはワクワクが止まらないような場所です!!

一杯目は、(おそらく文字通り)看板商品であろう『ニューシネマパラダイス』を頼みました!!

そして二杯目は、メニュー表には載っていなかったけど、ちょうどジム・ジャームッシュの映画を見てきたこともあって『ストレンジャーザンパラダイス』を頼んでみると、余裕で出てきました!!

グラスも、氷も頼むカクテルによって違ったりしてとても楽しかったです!!

また行きたい!!東京に来るたびに通って、少しずつ制覇していきたい!!笑

 

とまあ、そんな感じで僕の東京オフはとても充実した、幸せなものでした。

ハンドパンの話、一つもしてないや。笑